会社のハンコ(法人の実印)って?

会社を設立するにあたっては、会社(法人)の実印を作らなければなりません。が、この会社の実印に関しては、「会社のハンコって何ですか」「どんなのを作ればいいんですか?」と、意外と多くの方からご質問を頂きます。

会社のハンコは、その会社名が使えることを確認してから(類似商号調査などを終えてから)発注するようにしましょう。お金や時間をかけて作ったものの、そのハンコに彫られた会社名が使えないのでは意味がなくなってしまいますから。

個人の実印

会社を設立される方であれば、設立の手続きで個人の印鑑証明書が必要になりますから、個人の実印は既に持っている方が多いと思います。個人の実印は、役所に印鑑登録をすることによって、その印鑑が間違いなくその人のものであるという「印鑑証明書」を発行してもらうことができるようになります。これによって、契約をする際などに実印で押印したとき、印鑑証明書を添付することで、間違いなくその人が押した印であることがわかるわけです。

会社の実印

会社の実印も、届け出る役所は法務局になりますが、個人の実印と同じようなものです。実印として登録することによって、法人の印鑑証明書を取得することができるようになり、法人間の取引などで契約書に押印、印鑑証明書を添付するなどが可能になります。

いくらくらいで作るの?

会社の実印は、利用する素材によって料金にかなりの幅があります。基本的には、高い素材を利用したハンコのほうが、劣化や欠損の可能性が低くなります。

もっとも安価に仕上げるのであれば、「柘(つげ)」という木材を利用することが多く、これだと1本数千円くらいで作ってもらえる業者もあります。

柘の印鑑3点セット
柘(つげ)の材質で作った法人印3点セット

平均的には、印鑑3点セット(後で触れます)を1万円から3万円くらいで作成される方が多いようです。

黒水牛の法人印3点セット
黒水牛の材質で作った法人印3点セット

寸胴型と天丸型

形は、個人の実印に多い「寸胴タイプ」と、上の写真のようにくびれた形の「天丸タイプ」があります。寸胴はケースが豊富で持ち運びやすいメリットが、また天丸は押すときにどちらが上に位置するか判断しやすいメリットがあります。

何のハンコが必要なの?

会社の実印として利用するハンコを作るとき、最低限必要なのは「代表者印」と言われるハンコ1本のみです。もっとも、代表者印を作るとき、次の2つのハンコも一緒に「3点セット」として作ってしまうと手間が省けます。

代表者印

会社を設立する手続きで必要になるのは、会社の実印1本のみです。大抵の場合は、中心に「代表取締役之印」が配置され、その周囲を会社名が囲むように彫られます。そのため、会社の実印と呼ばず、「代表取締役印」や「代表者印」と呼んだりもします。

銀行印

会社が設立した後に、銀行で会社名義(法人名義)の口座を開設する際に、必要となるハンコです。もっとも、銀行印は前述の代表者印と兼ねて1本で済ませる方もいらっしゃいます。

通常、中心に「銀行之印」が配置され、その周囲を会社名が囲むように彫られます。代表者印と銀行印を、ちょっとだけサイズを変えて作っておく(銀行印を少しだけ小さいサイズで作る)と、持っただけでどちらがどちらか判断しやすくなるのでオススメです。

角印

会社の実印のように大事な場面で押すのではなく、日々の業務で利用するためのハンコです。見積書や領収証など、様々な場面で押す機会があるので、実印より身近なハンコとも言えるかもしれません。

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